欧州委員会は、EUのパリ協定の早期批准へ向けた提案を提出した。今後、今回の提案は欧州議会および理事会の承認を待つことになる。2015年12月のパリ協定の採択の後、欧州委員会は2016年3月にパリ協定の評価を提出し、その中でパリ協定が欧州経済の近代化や雇用創出および成長の機会であり、持続可能な開発目標、EUの投資優先課題、競争力、循環型経済、研究、革新およびエネルギー移行を実現する中心的要素だと位置づけた。2016年4月にEUは他の174か国と共にパリ協定に署名、それからわずか数週間で今回の提案の提出に至った。なお、2014年10月に欧州の首脳らによって合意されたEU2030気候エネルギー政策枠組に沿って、欧州委員会は今後数か月以内に交通、農業、建物など排出量取引制度対象外の部門における加盟国の排出削減目標を提案するという。また、EU2030気候エネルギー政策枠組に土地利用を組み込む方法案と低炭素型モビリティに関する政策文書も提出するとしている。