欧州環境庁(EEA)は、欧州の大気質に関する最新報告書で、これまでの政策と技術開発によって欧州の大気質は緩やかな改善傾向にあるものの、欧州の都市住民の大部分は未だ高濃度の大気汚染に曝されていると報告した。報告書は2015年の欧州2500箇所以上の観測データに基づいている。それによると、2015年にEU加盟28カ国の都市住民のうちEU基準を超える微小粒子状物質(PM2.5)に曝されたのは7%、WHO基準では約82%に上る。二酸化窒素(NO2)はEU基準(WHO基準と同じ)超過が9%、地表オゾン(O3)はEU目標超過が30%、WHO基準超過は約95%だった。PM2.5は2014年に欧州41カ国で42万8000人の早死を引き起こしたと推定される。大気汚染物質の主要排出源は、道路輸送、農業、発電所、産業と家庭だという。今年の報告書では大気汚染物質と温室効果ガスの主要な排出源である農業を取り上げ、農業では技術的および経済的に実行可能な広範な排出削減措置があるが、実施規模は未だ不十分だと指摘した。
情報源 | 欧州環境庁(EEA) プレスリリース 欧州環境庁(EEA) 報告書「欧州の大気質2017年」(PDF:15.32MB) |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境庁(EEA) |
分野 | 大気環境 |
キーワード | 大気汚染 | 温室効果ガス | 欧州環境庁 | EEA | 農業 | PM2.5 | 大気汚染物質 | 大気質 |
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