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 欧州環境庁、電気自動車の増加は将来の排出量を削減するが課題もあると報告

発表日:2016.09.26


  欧州環境庁(EEA)は、電気自動車の普及が今後のEUの電力システムや温室効果ガス(GHG)の排出量にどのような影響を及ぼすかを複数のシナリオで予測した評価結果を発表した。それによると、電気自動車の増加は排出削減や大気汚染緩和に貢献するが、電力需要を増やすなど課題もあるという。たとえば、2050年に電気自動車の比率が80%となるシナリオでは、EUの電力消費全体に電気自動車が占める比率は、2014年の0.03%から、2050年には9.5%まで増える。全体として、CO2と汚染物質は道路輸送において減少し発電部門では増えるが、正味のCO2と窒素酸化物(NOx)、粒子状汚染物質(PM)は減り、発電部門の石炭使用が続くことで二酸化硫黄(SO2)は増加するという。EUは2050年までにGHGを80~95%削減する目標を掲げている。EEAは、再生可能エネルギーで走る電気自動車はこの目標実現への橋渡し的な役割を果たすが、低炭素経済への移行には根本的な転換(再生可能なバイオ燃料、自動車に頼らない移動や公共交通への移行など)が必要だとしている。

情報源 欧州環境庁(EEA) プレスリリース 欧州環境庁(EEA) 「電気自動車とエネルギー部門-将来の欧州の排出量への影響」
国・地域 EU
機関 欧州環境庁(EEA)
分野 地球環境 大気環境 環境総合
キーワード 電気自動車 | 大気汚染 | 温室効果ガス | 欧州環境庁 | EEA | 排出削減 | GHG | 電力需要 | 電力システム | 低炭素経済
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