国連環境計画(UNEP)等は、世界の大サンゴ礁であるコーラル・トライアングル(東南アジア)とメソアメリカン・リーフ(カリブ海)について、保全対策への投資が増加した場合と現状のまま推移した場合の観光や漁業への経済効果を比較する研究を報告した。投資が行われサンゴ礁の健康度が上昇すると、2030年までにコーラル・トライアングルを主に領有するインドネシアに370億ドル、メソアメリカン・リーフでは350億ドルの利益がもたらされるという。投資が増加せず劣化が進行すると、サンゴ礁の価値はインドネシアで毎年22億ドル、メソアメリカン・リーフで31億ドル減少し続ける。現状では今後30年間に世界のサンゴ礁の最大90%が消滅する。サンゴ礁の保全管理には主として公的資金があてられてきたが不十分で、特に企業からの投資が期待される。研究は、投資先として乱獲や土壌侵食対策、廃水処理施設整備等のサンゴ礁に有害な因子の軽減事業を示す。メソアメリカの禁漁海洋区の拡大に投資すれば、投資の利益率は44倍、インドネシアで農耕地侵食対策の強化に投資すれば9倍という。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 地球環境 自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | サンゴ礁 | インドネシア | 国連環境計画 | コーラル・トライアングル | メソアメリカン・リーフ | 保全対策 | 土壌侵食策 | 廃水処理施設 | 農耕地侵食 |
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