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 国立科学財団、山頂採掘による川の汚染は水に留まらないと報告

発表日:2020.04.09


  国立科学財団(NSF) が助成した研究によれば、1980年代以来、ウェストバージニア州南部の山頂を大規模に開発してきた鉱山は、既に閉鎖されたにもかかわらず、そこから流れる小川では昆虫やそれらを食べるクモによる食物連鎖によって、毒性のあるセレンなどの汚染物質が水から土地に運ばれて高濃度になっていることが確認された。2015年に閉鎖されるまでの30年間、この炭鉱では石炭を採掘するために山の頂上を吹き飛ばし、近隣の谷を岩石で埋め、小川を何百フィートもの瓦礫の下に埋めた。採掘された場所の渓流の昆虫は、他の場所と比べてセレン濃度が5倍も高くなっていた。昆虫とその捕食者であるクモのセレン濃度はそれぞれ95ppmと26ppmであり、鳥が食べても安全と考えるには高すぎるレベルであった。この研究は、水路に到達した汚染物質が、人間や他の動物の健康や環境に重大なリスクをもたらし続けていることを示している。

情報源 国立科学財団ニュース
国・地域 アメリカ
機関 国立科学財団
分野 水・土壌環境
キーワード 石炭 | 炭鉱 | 汚染物質 | 食物連鎖 | 昆虫 | 国立科学財団 | ウェストバージニア州 | 山頂採掘 | セレン濃度 | クモ
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