国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、現在の気候モデルは、乾燥した環境に対応して植物が水分の排出を制限する仕組みを過小評価しており、乾燥土壌の影響を過大評価していることが明らかになった。この発見により、新たなモデルでは、高温で乾燥した時期に多くの地域の植物が、葉からの水の損失を抑制することになるため、貯水池、地下水、河川、湖沼で利用できる水をより多く残せるようになる。その反面、植物の成長と炭素の取り込みに関しては、現在の気候モデルで予測していたよりも減少する可能性があり、複雑な問題である。同研究は、植物が取り込む水の量と、葉から蒸散させて損失する水の量に対する複数の影響を理解することの重要性を示した。この理解は、生物圏と気候の相互作用に関する長期的な予測能力を今後高めるのに役立つ。