欧州委員会(EC)は、EU域内排出量取引制度(EU ETS)指令の要件を満たすため、欧州航空安全庁(EASA)に対して、航空機が気候変動に及ぼすCO2以外の排出物質の影響を分析するよう要請していたが、その検討結果が公表された。これまでCO2単独の影響と同等以上に重要であると推定されていた航空機エンジンから排出されるCO2以外の排出物(窒素酸化物(NOx)、煤の粒子、硫黄酸化物、水蒸気など)の影響が明確に確認された。地球温暖化係数GWP100を使用すると、現在の航空機の排出量はCO2排出量だけを考慮した場合の約1.7倍に、GWP*(GWP star)を使用すると約3倍になる。同検討で評価された政策オプションは、1)排出量を削減するための財政的措置、2)持続可能な航空燃料(SAF)等の燃料に関する対策、3)飛行機雲が発生しやすい氷の過飽和区域を回避する等の航空交通管理(ATM)、の3つのカテゴリーに分類される。同報告書は、今後どのように対処すべきかについては更なる検討が必要としている。
情報源 | 欧州委員会(EC)ニュース 欧州航空安全庁(EASA)の検討報告書 |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州委員会(EC) |
分野 | 地球環境 大気環境 環境総合 |
キーワード | CO2 | 窒素酸化物 | 硫黄酸化物 | 気候変動 | 欧州委員会 | 水蒸気 | 地球温暖化係数 | EU域内排出量取引制度 | 煤の粒子 | 航空燃料 |
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