欧州環境庁(EEA)は2022年7月から8月にかけての、欧州のオーデル川における魚の大量死につき、原因を特定し、同様の事象の防止に向けた勧告を提示した。約360トンの魚の死は、鉱業などの活動によって塩分を多く含む産業廃水が排出され、川の塩分濃度が高くなったために増殖した有毒藻類が原因であった。また、干ばつとそれに伴う水位の低下による希釈効果と流量の減少も、要因として挙げられた。この藻類は欧州の多くの河川に存在し、広がり続けており、他の流域でも将来同様の事象が起こらないよう、管理戦略を優先させる必要がある。同庁は藻類の繁殖や塩害を防ぐための研究の実施、水文地形の変化や塩分・栄養分の閾値など環境管理の改善、すべての産業排出の公開目録への記載などを勧告した。なお、欧州連合(EU)において、さらなる汚染削減のための法制化が進行中であり、大型産業施設からの水域への排出を規制する産業排出物指令や、廃水処理に関する法律の強化などが提案されている。
情報源 | 欧州環境庁(EEA) ニュース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境庁(EEA) |
分野 | 水・土壌環境 |
キーワード | 欧州環境庁 | 干ばつ | 廃水処理 | 塩分濃度 | 産業廃水 | 鉱業 | 魚 | オーデル川 | 大量死 | 有毒藻類 |
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