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 アメリカ環境保護庁(EPA)、二酸化硫黄の環境基準として1時間値を設定

発表日:2010.06.03


  アメリカ環境保護庁(EPA)は、二酸化硫黄(SO2)の環境基準として、新たに1時間値を設ける。SO2は、主に発電所等の工業施設から排出される汚染物質で、曝露するとぜん息等の呼吸器疾患を起こすおそれがあり、特にぜん息患者、児童及び高齢者が影響を受けやすい。SO2に関する大気質基準は1971年に24時間値及び年間値が定められ、年間平均濃度は1980年以降71%低下しているが、より懸念されるのは短期曝露であり、1時間値の導入が効果的であることが科学的に示されたという。40年ぶりの改定となる新基準は、短期曝露(5分間から24時間)における保護レベルとして1時間値で75ppbに設定され、旧基準は廃止される見込み。また、モニタリング要件も変更され、人口密集地域でのSO2排出が監視できるよう測定局を配置する。EPAは、新基準による健康メリットが年間130億~330億ドルにのぼるのに対し、その実施にかかるコストは、2020年で約15億ドルと試算している。なお、今回は人の健康保護のための一次基準のみを改定し、環境等の公共の福祉保護のための二次基準については、2012年までに別途検討する予定。

情報源 アメリカ環境保護庁(EPA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ環境保護庁(EPA)
分野 大気環境
キーワード モニタリング | 二酸化硫黄 | SO2 | 健康 | アメリカ環境保護庁 | EPA | ぜん息 | 短期曝露 | 呼吸器疾患 | 時間値
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