イギリスのオックスフォード大学の科学者らにより、海洋中の微量金属栄養素を調査するための航海が開始される。航海は、2010年10月17日に南アフリカのケープタウンを出発し、11月25日にウルグアイのモンデビデオに到着するまでの39日間の予定。鉄、亜鉛などの金属栄養素は海洋中にきわめて低濃度で含まれ、海洋生物の成育に欠かせないものである。こうした微量金属栄養素は海洋生物の個体数を左右するため、間接的に見れば、海洋生物に取り込まれる炭素量を左右することになり、地球の気候にも影響することになる。調査に参加する科学者によれば、南大西洋における微量金属栄養素の循環が変化すれば、局地的な影響だけでなく、世界中の自然資源や経済、生活水準にも影響が及ぶという。今回の調査では主に、海洋中の微量金属栄養素の循環について知見を拡充することをめざす。公開中のブログは次のサイトに掲載される予定である。http://www.ukgeotraces.com/