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 アメリカ、ペンシルバニア州の観測サイトで、植物に有害な高濃度マンガンを検出

発表日:2010.12.10


  アメリカ、ペンシルバニア州中央部のシェールヒルズ地表域観測サイト内で、採取された土壌コア・サンプルから、14,000ppmという高濃度のマンガンが検出された。これは同地域の岩盤をなす頁岩中のマンガン濃度の17倍にあたり、サトウカエデその他の植生や作物への影響が懸念されるという。通常、土壌中のマンガンは、岩盤からの土壌形成に伴い供給され、樹木に吸収されることで、岩盤近くから地表近くに移動して濃縮される。しかし、コア・サンプルでは、地表近くでマンガン濃度が高いものの、岩盤近くにも依然としてマンガンが残存していた。そのため、調査にあたったペンシルバニア州立大学の研究者たちは、この土壌中のマンガンの53%は、人為的な発生源から放出されて大気中を降下したものと考えている。同州中央部には、200年以上前から製鉄溶鉱炉が数多くあり、現在は廃炉となっている。研究者らは、同州ミフリン郡の製鋼所近辺の土壌からも同パターンのマンガン濃度分布がみられたことから、これら製鉄溶鉱炉の影響が疑われるとしている。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 健康・化学物質 水・土壌環境
キーワード アメリカ国立科学財団 | NSF | 土壌 | 有害 | 植生 | マンガン | 製鉄 | 作物 | ペンシルバニア州 | 岩盤
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