アメリカ国立科学財団(NSF)の助成を受けたアメリカの科学者らは、サハラ砂漠の地理的範囲が1920年から2013年の間に約10%拡大したと報告した。砂漠の拡大は年ごとに増減を繰り返しながら進行したが季節ごとの変動も大きく、季節によっては調査対象期間の平均面積より16%増加した。研究は、年間雨量100mm以下という砂漠の定義を用い、ほぼ1世紀間のアフリカ全土の雨量記録を分析してサハラ砂漠の範囲の変化を推定した。砂漠の拡大は、海面温度の上昇や大気循環等自然の変化と温室効果ガスやエアロゾルの増加等人為的な要因による。サハラ砂漠拡大の3分の2は自然の変化に、3分の1は人間活動に起因するという。拡大により砂漠南縁に接する半乾燥移行帯サヘルが後退しその南方の肥沃だが脆弱なサバンナの生態系と住民の生活を脅かしている。研究結果は他の亜熱帯の砂漠にも当てはまると考えられ、人口の増加が続く中で作物栽培に適した雨量のある地域の減少が懸念される。次は北米等他の地域の傾向を探るという。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース アメリカ国立科学財団(NSF) |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 地球環境 自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | 温室効果ガス | アメリカ国立科学財団 | NSF | エアロゾル | 海面温度 | 大気循環 | サハラ砂漠 | 半乾燥移行帯サヘル | サバンナ |
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