2011年11月11日、生物多様性条約(CBD)の「遺伝資源へのアクセスと利益配分に関する名古屋議定書」を、締約国で初めてガボンが批准した。同議定書は、50番目の批准書が寄託されてから90日後に発効することになっている。議定書は2011年2月に署名のため開放されており、現在66か国が署名した。CBD事務局長は、ガボンによる議定書批准を高く評価し、CBDの採択から20年を迎える2012年の発効を目指し、すべての署名国に早期批准を求めている。2012年に発効すれば、国連生物多様性の十年、リオ+20会議、CBD第11回締約国会議にも貢献できる。同議定書の発効で、遺伝資源の提供者・利用者双方にとって、法的確実性と透明性が向上し、遺伝資源や関連する伝統的知識の利用による利益の公正かつ衡平な配分の機会が強化される。議定書の早期発効と実施に向けて、地球環境ファシリティ(GEF)は名古屋議定書実施基金を設立、日本は1250万ドルを拠出している。また、GEFの中規模プロジェクト(100万ドル以下)による支援も行われている。