国連環境計画、Rio+20に向けて、コウモリの生態系サービスに関する研究を紹介

発表日:2012.04.05

国連環境計画は、国連持続可能な開発会議(Rio+20)を2か月後に控え、生態系サービスの一例であるコウモリの研究を紹介した。生態系サービスの維持は同会議の主要テーマであるグリーン経済の実現に欠かせない。研究では、メキシコ中部に生息するオヒキコウモリの害虫捕食が経済や環境にもたらす効果を分析している。このコウモリは、夏期にメキシコ北部やアメリカ南西部の繁殖地に渡り、蛾などの害虫を餌とする。こうした地域での繁殖期におけるコウモリの総個体数は1億匹を超える。蛾の幼虫は綿実に被害を及ぼすため、綿産地では大量発生する時期に農薬で駆除しているが、幼虫は数日で農薬への耐性を獲得するという。これに対し、コウモリ100万匹は一晩で蛾の幼虫500万匹を防除できるという。試算では、こうしたコウモリの働きがアメリカ綿産業にもたらす経済価値は74万ドル。農薬使用は多額な費用がかかるだけでなく、地下水の汚染、幼虫の天敵の減少、受粉の低下などの環境リスクも懸念されるため、経済面だけでなく環境面でのコウモリの重要性も高いとしている。

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