生態系の経済的価値を算定して政策に組み入れることを目的としたProEcoServプロジェクトが最終報告書を発表し、4カ国での詳細な調査の結果、生態系サービスの価値は約10億ドルに相当すると報告した。国連環境計画(UNEP)のこのプロジェクトは、南アフリカ、ベトナム、チリなど先行4カ国で4年をかけ、水供給、土壌保持、炭素固定などの生態系サービスの詳細な調査を実施した。その結果、トリニダードトバゴの土壌保持機能が6億2000万ドル、南アフリカの生態系サービスによる洪水などの自然災害リスク軽減額が1億6600万ドルに相当すること等が判明し、生態系の保護が持続可能な開発に不可欠であることをあらためて裏付けたという。このプロジェクトでは、政策担当者が生態系の価値を評価し、この価値を投資の決定やマクロ経済モデルに組み入れるための生態系評価ツールなどを開発した。南アフリカで生態系サービスの役割が生態系インフラの一部と認められるなど、これらのツールはすでに調査対象各国の政策に活用されているという。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 自然環境 環境総合 |
キーワード | 生態系サービス | 国連環境計画 | UNEP | 土壌 | 自然災害 | 炭素固定 | 経済的価値 | 水供給 | 持続可能な開発 |
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