イギリス環境・食糧・農村地域省(Defra)は、より持続可能な経済・社会・環境に向けた同国の進展を測るため、「持続可能な開発指標」(SDI)の改定を提案し、その意見募集を開始した。この指標を用いて毎年同国の進展が採点表で示され、国民は成長の持続可能性を監視し、政府は注力すべき分野の特定に役立てるという。Rio+20では、GDPに代わる、成長を測るための新たな尺度が必要であると国際的に認識された。その実践において主導的役割を果たすべく、同国ではSDIを改定し、国家統計局が策定した国民幸福度の尺度と併せて利用することで、国の成長を幅広い観点から評価するとしている。改定案では新たに「自然資源の利用」や「技術・知識」についての評価等を提案し、経済的繁栄、長期失業、貧困、健康寿命、社会資本、成人の社会的流動性、住宅供給、温室効果ガス排出、野生生物と生物多様性、水の利用可能性と合わせて計12の評価項目を設け、25の補助指標で評価する。意見募集は、広く学界やNGO、企業等が意見を述べる機会となる。