(独)国立環境研究所は、福島第一原子力発電所から放出された放射性セシウム沈着量を大気シミュレーションにより再現することに成功したと発表した。同研究所の研究グループは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴う事故によって東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気シミュレーションを実施。今回、モデルを改良し、新たに航空機モニタリングの観測結果を用いて検証を行った結果、日本原子力研究開発機構(JAEA)による推計結果を基にしたシミュレーションが、観測された沈着量分布を最も良好に再現することが分かった。しかし、このシミュレーションでは、海上に輸送された期間の輸送・沈着パターンは殆ど検証されていないため、全球モデルを基にした日本国外の観測データを用いた検証や、大気モデルと海洋モデルと結合させて推計した海水中セシウム137濃度の検証などが必要としている。同研究所では、この結果を、引き続き陸域などでの放射性物質の環境動態を解明する研究に活用していく予定という。
情報源 |
(独)国立環境研究所 記者発表
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機関 | (独)国立環境研究所 |
分野 |
健康・化学物質 大気環境 |
キーワード | モニタリング | 国立環境研究所 | 大気 | シミュレーション | 日本原子力研究開発機構 | 放射性物質 | 福島第一原子力発電所 | 放射性セシウム | 沈着 | JAEA |
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