森林総合研究所(森林総研)、国立環境研究所および東京大学の研究グループは、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、地域の森林に降下した放射性セシウムの動きを2031年まで予測した。森林総研は、森林の放射性セシウム調査を継続して行い、2013年に事故後2年分の観測データを用いて放射性セシウムの動態を解析するモデルを開発している。今回、最新の観測データを用いてモデルを改良し、シミュレーションを実施したところ、ほとんどの放射性セシウム(セシウム137)が鉱質土壌に留まり続けることが分かり、各地の放射性セシウム濃度の指標値(単位:m2/kg)や、樹木(木材)ごとの放射性セシウム濃度の変化傾向が明らかになった。さらに落葉等による排出量と根からの吸収量を用いて「放射性セシウムの循環量」を解析した結果、事故発生当初に循環量が急速に減少し、5~10年後以降はスギ一斉林・コナラ・マツ混交林の循環量は概ね釣り合っていることが再現され、事故から20年後(2031年頃)までの「平衡状態」が示唆されたという。
情報源 |
森林研究・整備機構森林総合研究所 プレスリリース
国立環境研究所 新着情報 |
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機関 | 森林研究・整備機構森林総合研究所 国立環境研究所 東京大学 |
分野 |
健康・化学物質 水・土壌環境 |
キーワード | 森林 | 国立環境研究所 | 森林総合研究所 | シミュレーション | 放射性物質 | 放射性セシウム | セシウム137 | 東京電力福島第一原子力発電所 | スギ一斉林 | コナラ・マツ混交林 |
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