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 (独)農業環境技術研究所、衛星画像で東南アジア山岳焼畑地帯の炭素蓄積量の実態を明らかに

発表日:2008.07.04


  (独)農業環境技術研究所は、30年以上にわたる衛星画像データを解析し、東南アジア山岳部の焼畑地帯における土地利用の状況と生態系に蓄積された炭素量を定量的にとらえることに、世界ではじめて成功した。近年、東南アジアの山岳地帯では、焼畑面積の拡大と休閑期間の短縮化が急速に進み、食料生産力の低下や森林減少をはじめ、温室効果ガスである二酸化炭素の放出、生物多様性の低下などの環境問題が懸念されている。しかし、こうした実態に関する科学的データは世界的にもきわめて乏しいのが現状であった。今回の成果は、焼畑地帯の炭素蓄積量を正確に評価し、食料生産の増強と二酸化炭素の固定を両立できる、環境破壊リスクの少ない生態系管理方策を提案するもので、途上国における食料確保と環境保全を両立させる方策や支援プロジェクトを進めるうえで、重要な科学的根拠と具体的なシナリオを提供するという。

情報源 農業環境技術研究所 プレスリリース
機関 農業環境技術研究所(現:農研機構 農業環境変動研究センター)
分野 地球環境
キーワード 人工衛星 | 農業環境技術研究所 | 東南アジア | 焼畑
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