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 東京大学大気海洋研究所、大津波が海底生態系に及ぼした影響を潜水調査で解明

発表日:2013.06.10


  東京大学大気海洋研究所は、大津波が海底生態系に及ぼした影響を潜水調査で解明したと発表した。2011年3月に発生した大津波は、三陸沿岸域の生態系に大きな影響を及ぼし、干潟、磯(潮間帯)、岩礁域(潮下帯)、藻場、深海底などで海底生態系の研究が行われている。同研究所の清家弘治助教を中心とした研究グループでは、震災前の2010年9月、震災後で大津波が来襲した後の2011年9月、2012年9月に岩手県の大槌湾と船越湾で潜水調査を実施。大津波が海底環境と底生生物にどのような影響を及ぼしたかを調査した結果、津波半年後の調査では、大津波によって海底環境が大きく変化していることが判明した。また、津波前には多く生息していた大型の底生生物(貝やウニなど)の一部は、半年後には生息を確認することができなかったが、2012年9月には一度はいなくなった底生生物が再び生息していることを確認した。このことは、海底生態系が津波のインパクトからの回復を既に開始していることを意味しているという。

情報源 東京大学大気海洋研究所 学術ニュース
機関 東京大学大気海洋研究所
分野 自然環境
キーワード 生態系 | 調査 | 岩手県 | 底生生物 | 海底 | 東京大学大気海洋研究所 | 東日本大震災 | 津波
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