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 高知大と国環研など、貝の「寄生虫」から震災後の海岸生態系の回復状況を推定

発表日:2019.11.22


  高知大学、国立環境研究所、日本大学および東北大学の研究チームは、貝などに寄生する「二生吸虫」の種数などを用いて、東日本大震災に伴う津波を被った海岸生態系の回復状況を評価した。「二生吸虫」は風土病を媒介する寄生虫として知られているが、潮間帯に生息する同種の仲間には人畜無害な種も多く、それらは宿主を貝、カニ・ゴカイ・魚、鳥の順に変えながら成熟する特殊な生活史を送っている。同研究チームは、震災の前後(2005年・2006年、2012年~2019年)に仙台湾沿岸周辺で干潟の巻貝(ホソウミニナ)を約150個体採取し、顕微鏡下での解剖により、寄生している「二生吸虫」の種数や感染率を調査した。その結果、津波を受けた2013年以降に種数と感染率が著しく減少し、こうした状況が2019年まで続いていることが明らかになった。この調査結果は「二生吸虫」の第1宿主である巻貝の減少や、同地の干潟に生息する生き物の回復状況を示唆しているという。

情報源 国立環境研究所 新着情報
機関 高知大学 国立環境研究所 日本大学 東北大学
分野 自然環境
キーワード 国立環境研究所 | 干潟 | 宮城県 | 東日本大震災 | 津波 | 高知大学 | 仙台湾 | 二生吸虫 | 海岸生態系 | ホソウミニナ
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