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 理研、転写因子「NtcA」によりラン藻の増殖促進と代謝改変に成功

発表日:2014.07.10


  (独)理化学研究所は、転写因子「NtcA」によりラン藻の増殖促進と代謝改変に成功したと発表した。ラン藻は、光合成をする微細藻類で、光エネルギーとCO2を使い、バイオプラスチックなどの有用物質を作ることができる。ラン藻に広く存在する転写因子「NtcA」は、窒素栄養条件に応じて、窒素や炭素の代謝に関連する酵素、光合成関連タンパク質、他の転写因子など、さまざまなタンパク質の遺伝子発現を制御している。しかし、NtcAの遺伝子を改変した時に、細胞全体にどのような影響があるかは分かっていなかった。今回、研究グループでは、NtcAの遺伝子を改変してNtcAの量を増加させたラン藻を作製。その結果、CO2を炭素源、光をエネルギー源とした培養条件下で、対照株(野生株)に比べて増殖が促進されることが明らかになった。また、グリコーゲンやアスパラギン酸といった糖やアミノ酸の量が変化することが分かった。今後、ラン藻の代謝制御メカニズムを理解することで、CO2を使ったものづくりなど、新しい産業への応用が期待できるという。

情報源 (独)理化学研究所 プレスリリース
機関 (独)理化学研究所
分野 地球環境
キーワード CO2 | 理化学研究所 | 窒素 | 遺伝子 | 代謝 | 微細藻類 | ラン藻 | 転写因子 | NtcA
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