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 東京大、地底深くに生息する微生物の代謝活動を検出

発表日:2014.12.18


  東京大学は、地底深くに生息する微生物の代謝活動を検出したと発表した。足下深くに広がる地底は、地球上最大の微生物生態系が存在すると推定されている。しかし、多様な生命にあふれた地上からの調査では掘削に伴って地上の微生物が混入する汚染によって、極貧栄養状態で地下深部に生息する微生物がわずかに消費または生産する化合物を識別することは困難で、その実態は謎に包まれていた。今回、研究グループでは、(独)日本原子力研究開発機構、(独)産業技術総合研究所、名古屋大学、金沢大学との共同研究によって、国内の大型地下研究施設を有する岐阜県瑞浪超深地層研究所において、地下坑道による地下水の長期観測を実施。その結果、微生物の硫酸呼吸により生じる硫酸の変化を検出し、極貧栄養状態の地底深部において微生物が生息することを明らかにした。また、高レベル放射性廃棄物の地層処分において、放射性核種の移動を抑制する地下水の水質を微生物が形成していることを明らかにした。今後地上とは異なる新規な微生物が発見される可能性が期待されるという。

情報源 東京大学大学院理学系研究科 プレスリリース
機関 東京大学
分野 自然環境
水・土壌環境
キーワード 微生物 | 東京大学 | 水質 | 地下水 | 代謝 | 放射性核種 | 硫酸呼吸 | 地底
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