東京大学は、花崗岩深部に嫌気的メタン酸化微生物群が存在していることを確認した。花崗岩は水と反応すると水素を発生する鉄分が、他のマグマから形成する岩石と比べると少ないため、花崗岩には生態系を育むのに十分なエネルギー源が存在しないと考えられてきた。今回、研究グループでは、日本原子力研究開発機構、産業技術総合研究所、名古屋大学、北九州市立大学、茨城高専、海洋研究開発機構、カリフォルニア大学バークレー校との共同研究によって、国内の大型地下研究施設を有する岐阜県瑞浪超深地層研究所において、深度300mの地下水を地下坑道から採取し、花崗岩深部でマグマ由来のメタンに依存した微生物生態系が存在することを明らかにした。マグマ由来のメタンが、このような微生物の硫酸呼吸で酸化され、硫化水素を生成する代謝活動を行っているため、放射性核種の移動を抑制する地下水水質が形成されていることも示唆されたという。
情報源 |
東京大学大学院理学系研究科 プレスリリース
北九州市立大学 記者発表資料(PDF:351KB) 日本原子力研究開発機構 プレスリリース |
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機関 | 東京大学 北九州市立大学 日本原子力研究開発機構 |
分野 |
自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | 生態系 | 微生物 | 東京大学 | 地下水 | メタン | 日本原子力研究開発機構 | 北九州市立大学 | 放射性核種 | 硫酸呼吸 | 花崗岩 |
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