環境省は、「風力発電所のリプレースにおける環境影響評価手法の合理化に関する検討報告書」を公表した。風力発電所のリプレース(既存発電設備の老朽化に伴い風力発電所を新しい設備に更新する事業)は、再生可能エネルギーの供給力の維持又は増大に寄与するとともに、造成等の施行による環境影響が限定的となる場合が想定される。今回の報告書は、環境影響評価法の運用の範囲内で、リプレースにおける環境影響評価手法の合理化の基本的な考え方について、専門家委員会による検討を行ったもの。「地形・地質」、「飛翔性以外の動物」、「植物」については、既存設備と同配置、又は区域内の造成地へ配置し新たな地形改変がない場合に、専門家からの指導・助言を踏まえ、予測・評価の対象から削除を可能。「飛翔性動物」、「生態系」、「人と自然との触れ合い活動の場」、「騒音、超低周波音」、「風車の影」については、既存データの活用等により、現地調査や予測手法の簡略化を可能、としている。同省では今後、同報告書について自治体や事業者などに広く周知を図るという。