水産庁は、「藻場・干潟ビジョン検討会」における中間とりまとめを公表した。藻場・干潟は、水産生物の産卵、幼稚仔魚の育成・餌の確保の場として水産資源の維持・増大に大きく寄与するとともに、海水中の水質浄化機能に優れており、水産資源を確保する上で重要な役割を果たしているが、昨今の海水温の上昇や有害生物等により、藻場・干潟の減少や機能の低下が全国的に見られる状況となっている。そこで、同庁では、平成27年7月から実効性の高い効率的な藻場・干潟の保全・創造方策を検討するため、「藻場・干潟ビジョン検討会」を開催してきた。今回の中間とりまとめでは、実効性のある効率的な藻場・干潟の保全・創造方策を推進するため、以下の4つの視点を重視して対策を実施することとしている。1)的確な衰退要因の把握、2)ハード・ソフトが一体となった広域的対策の実施、3)新たな知見の積極的導入、4)対策の実施に当たっての留意事項。同検討会では今後、最終取りまとめに向け、更なる議論を深めていくという。