環境省は、大岳発電所更新計画に係る環境影響評価準備書について、平成28年3月29日付けで経済産業大臣に対し環境大臣意見を提出した。同事業は、九州電力(株)が大分県玖珠郡九重町において、既設の総出力12,500kWの地熱発電所を更新し、総出力14,500kW級とするもの。地上部発電設備の更新計画で、新規の掘削等は伴わないなど地中における熱水の取得量・還元量及びその方法等に変更は伴わない。また、進入用道路の設置等に伴う土地改変はされるものの、更新される発電所本館・冷却塔等は発電所敷地内に設置される。さらに、同事業の対象事業実施区域及びその周辺は、阿蘇くじゅう国立公園に指定されている区域が存在しており、自然環境の保全上、重要な地域である。今回の環境大臣意見では、1)排水、温泉及び移植した植物に関する環境監視を適切に実施すること、2)温泉影響について地元関係者と適切に共有すること、3)還元井等はできる限り長く維持して新規掘削を最小限とすること、等を求めている。