国土交通省は、平成21年2月1日より1年間程度、トヨタ自動車(株)等の協力を得て、FTD燃料を東京都内の路線バスに使用して実証走行試験を実施すると発表した。FTD燃料とは、Fischer-Tropsch製法により合成した液体燃料のことで、天然ガスをはじめ多用な原料から合成可能で、性状は軽油に近く、かつ、軽油よりも燃焼時の粒子状物質の排出が少ない等の特性がある。今回の試験は、(独)交通安全環境研究所を中核的研究機関とする産学官連携の「次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト」の一環として実施するもの。同プロジェクトでは、これまでにもFTD燃料を使用する自動車の開発や走行試験を実施してきたが、今回は都市内を運行する路線バスにFTD燃料を長期間使用することで、排出ガス性能や部品への影響等を調査し、今後のFTD自動車の実用化・普及に向けた課題を把握するという。