マツダ(株)は、日本メーカーとして初めて乗用車用に小型化した尿素SCR(選択触媒還元方式)システムの開発に成功し、2009年後半から欧州市場で発売予定の乗用4WD車(ディーゼルエンジン車)に搭載すると発表した。尿素SCRシステムは、ディーゼルエンジンの排気ガス中のNOxを処理する際に、燃料(軽油)を使用せず、代わりに尿素水を排気ガス中に噴射し化学反応によってNOxを浄化する仕組みのため、燃費や出力の悪化がほとんどないのが特長。しかし、尿素水を貯めておくタンクや専用の装置が追加されるため、今まではスペースに余裕のある大型車での採用が主であった。同社は今回、新開発の高効率ターボディーゼルエンジンの採用により、エンジンから排出されるNOxを削減し、後処理工程での尿素水の使用量を削減。これにより尿素水タンクをはじめシステム全体を小型化し、スペースの少ない乗用4WD車にも搭載することに成功した。