海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、NASA、名古屋大学などと共同で、衛星観測情報と統計数理手法であるデータ同化を用いて、窒素酸化物(NOx)の排出量が地球全体で近年大きく変動していることを明らかにした。NOxは、大気中では化学反応により消失するため、推定結果の信頼性向上が大きな課題となってきた。今回開発したシステムは、データ同化を用いて、大気中物質の衛星観測と化学輸送モデルCHASERによる計算結果を照らし合わせることで、NOxの消失の効果を考慮した上で排出量を推定するもの。地域毎に異なる排出量の長期変動を明らかにすることが可能であるため、NOxだけでなくその生成物であるオゾンの変動を高精度に再現することに成功した。この成果は、健康・農業・温暖化関連政策やPM2.5予測の精度向上のほか、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の議論に役立つことが期待できるという。
情報源 |
海洋研究開発機構(JAMSTEC) プレスリリース
名古屋大学 プレスリリース(PDF) |
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機関 | 海洋研究開発機構(JAMSTEC) 名古屋大学 |
分野 |
大気環境 |
キーワード | 窒素酸化物 | NOx | 海洋研究開発機構 | 名古屋大学 | 排出量 | 観測 | JAMSTEC | 大気汚染物質 | 観測衛星 | 化学輸送モデル |
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