海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、中国科学院大気物理研究所、九州大学、国立極地研究所と共同で、PM2.5エアロゾル粒子成分の一つで、地球温暖化の原因物質とされるブラックカーボン(BC)粒子の排出から、エイジング(硫酸塩などの親水性粒子とBC粒子の混合)、大気中の輸送、雲・降水による湿性沈着に至る、一連のライフサイクルに関する観測知見などを発表した。この知見は、長崎県・福江島で6年間(2009~2015年)にわたって実施した長期観測の統計的解析に基づいたもの。今回の研究では、1)BC粒子は「エイジング」の効果を受けて、水に溶けやすい形となること、2)濃度比(BC/CO比)に着目した解析を用いて、解析の精度が増すこと、3)BCが大気から取り除かれていく割合(除去率)を降雨量と結びつける定量的評価が可能であることなどが確認された。また、地球温暖化モデルにおいて、4)親水性への変化が速いこと、5)BCは長距離輸送されながら雨で除去されていくが、一部は大気側に留まりやすい性質を示すことを考慮する必要があることが示唆されたという。
情報源 |
海洋研究開発機構(JAMSTEC) プレスリリース
|
---|---|
機関 | 海洋研究開発機構(JAMSTEC) 九州大学 情報・システム研究機構 国立極地研究所 |
分野 |
地球環境 大気環境 |
キーワード | 地球温暖化 | 海洋研究開発機構 | 九州大学 | エアロゾル | 観測 | ブラックカーボン | JAMSTEC | 国立極地研究所 | 降雨量 | 親水性 |
関連ニュース |
|