国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、高い光合成能力を持つ水稲の多収品種「タカナリ」を高CO2濃度で栽培したときの水消費量が、一般的な品種「コシヒカリ」を現濃度で栽培したときと同程度であることを解明した。今回、屋外実験(開放系大気CO2濃度増加実験)により、約50年後を想定した高CO2濃度条件下(590 ppm、現在の約1.5倍)で栽培し、蒸発散量を推定した。その結果、現CO2濃度条件下(390 ppm)の栽培と比べて、光合成量は3割程度多くなるものの、蒸発散量は減少し、水消費量は現CO2濃度条件下で栽培したコシヒカリとほぼ同程度であることが明らかとなった。今回の成果は、水消費を増やさずにコメの収量を増やせることを示唆しており、食料の安定供給を目指した世界レベルでの品種開発戦略への活用などが期待されるという。
| 情報源 |
農研機構 プレスリリース
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| 機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
| 分野 |
地球環境 |
| キーワード | CO2 | 濃度 | 食料 | 光合成 | コメ | 品種開発 | 収量 | 水消費量 |
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