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 横浜国大、コーヒー粕から分離したCNFの活用可能性を検証

発表日:2020.04.03


  横浜国立大学の研究グループは、コーヒー粕からセルロースナノファイバー(CNF)を分離し、水溶性ポリマーと混合して複合フィルムを得ることに成功した。同研究グループは、コーヒー粕のなかに生コーヒー豆の細胞壁に由来するセルロースが残存していることに注目し、燃料化・肥料化に代わる再資源化技術の確立に向けた研究を進めている。今回、乾燥重量ベースで10%のセルロースを含むコーヒー粕を、東京大学の研究者らが発表したTEMPO触媒酸化法(Saito,T. et al., 2006)で処理したところ、セルロース以外の成分(ヘミセルロース、リグニン)のほとんどを除去し、幅20~35 nm、平均結晶サイズ4.2 nmの「木質由来CNFと構造の似たCNF(以下『TOCNF』)」を生成できることが見出された。また、TOCNFとポリビニルアルコール(PVA)はよく混ざることが分かり、均一な複合フィルムの作成にも成功した。これらの成果は、CNF原料としてコーヒー粕を木材と共に使用できることを示すもので、持続可能なグリーンケミストリーの開発につながるものであるという。

情報源 横浜国立大学 プレスリリース一覧
機関 横浜国立大学
分野 ごみ・リサイクル
キーワード グリーンケミストリー | セルロース | 再資源化 | ナノファイバー | ポリビニルアルコール | セルロースナノファイバー | 水溶性ポリマー | コーヒー豆 | TEMPO触媒酸化法 | 複合フィルム
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