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 森林総研、ブナ稚樹の成長に対するCO2濃度などの影響を解明

発表日:2020.06.15


  (国研)森林研究・整備機構森林総合研究所は、ブナの光合成とバイオマス配分におよぼす二酸化炭素(CO2)とオゾン(O3)の濃度上昇の影響を解明した。化石燃料の使用等による大気中のCO2濃度の上昇は、光合成を高め、樹木の成長を促進させるといわれている。一方、ブナは、現在のCO2環境下でO3濃度上昇によるストレスを受けやすいことが知られている。同研究所は、CO2とO3の濃度がそれぞれ異なる環境でブナ稚樹を育て、光合成と成長の違いを調べた。その結果、高CO2環境下でオゾン濃度が上昇した場合、現在のCO2 とO3環境下に比べてブナ稚樹の成長が促進された。またこの結果は、O3濃度だけが上昇した場合とも異なる結果であった。この原因として、高CO2高O3環境下では、気孔が閉じ気味となりO3吸収量が減少したこと、葉の光合成が上昇したこと、稚樹1本あたりの葉量が増加したことが考えられた。今回の成果は、将来の大気中のガスの濃度変化によるブナの成長反応を予測し、炭素固定量の予測に応用されるという。

情報源 森林研究・整備機構森林総合研究所 研究紹介
機関 森林研究・整備機構森林総合研究所
分野 地球環境
自然環境
キーワード 二酸化炭素 | オゾン | 光合成 | ブナ | 成長 | 気孔 | CO2濃度 | バイオマス配分 | ブナ稚樹 | 炭素固定量
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