森林総合研究所は、東京農工大学、北海道大学と共同で、森林におけるオゾンの影響を初めて明らかにしたと発表した。東アジア地域の発展により、日本においてもオゾンやPM2.5などの越境大気汚染が問題となっている。植物に対するオゾンの影響は苗木での実験から成長抑制などがわかっていたが、実際の森林での影響は明らかになっていなかった。今回研究グループでは、森林のCO2吸収・放出量(CO2フラックス)などを測定するため、日本各地の森林に設置されているフラックス観測タワーにおける観測データを用いて、森林のオゾン吸収量とCO2吸収量との関係を数年にわたって調べた。その結果、オゾン耐性が低いブナの森林では、オゾン吸収量が多い年には秋に葉の老化が早くなり、CO2を吸収する力が早くに失われることが明らかになった。この成果は、日本の森林の健全性を維持するためには周辺国と連携した大気汚染対策が重要であることを科学的に裏付けたという。
情報源 |
森林総合研究所 プレスリリース
東京農工大学 プレスリリース |
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機関 | 森林総合研究所 東京農工大学 北海道大学 |
分野 |
自然環境 大気環境 |
キーワード | 森林 | 森林総合研究所 | オゾン | 北海道大学 | 越境汚染 | CO2吸収量 | 東京農工大学 | 大気汚染物質 | 耐性 | ブナ |
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