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 広島大など、鳥の羽色から着想した色材の実用性を向上

発表日:2020.08.26


  広島大学、物質・材料研究機構および名古屋大学の共同研究グループは、鳥の羽色をヒントに開発した色材を、多彩に発色させて、剥がれにくいコーティング膜とする技術を開発した。同研究グループは、青い色は付いていない鳥の羽が、光の波長や微細構造による発色(構造色)とメラニン色素が相まって青く見える現象に着目し、炭素や鉄の酸化物の粒子を二酸化ケイ素粒子に混ぜた分散液により、粒子のサイズに基づいて青・緑・赤のコーティング膜や、見る角度によって多彩な色を放つ膜を作り分ける方法を実証している(Katagiri, K et al., 2017・2018)。今回、既往研究で採用していたコーティング膜作製方法(電気泳動堆積法)に工夫を施し、基材表面に接着剤の役割を果たす物質を析出させて、膜の脆さや摩擦による剥がれやすさを克服することに成功した。ケイ素、鉄、マグネシウムを主成分とする人間の健康や環境への影響が少ない色材であり、他の色材との混色・重ね塗りも可能であることから、さまざまな用途開発が期待できるという。

情報源 広島大学 研究成果
名古屋大学 プレスリリース(PDF)
機関 広島大学 物質・材料研究機構 名古屋大学
分野 環境総合
キーワード 接着剤 | バイオミメティクス | 二酸化ケイ素 | 鳥の羽色 | 色材 | コーティング膜 | 微細構造 | 構造色 | メラニン色素 | 電気泳動堆積法
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