(公財)日本自然保護協会は、愛知目標に定められ、2018年に定義された「その他の効果的な地域をベースとする手段(OECMs)」の本邦における潜在力を分析した。世界各国でOECMsを自然保護の仕組みに取り込むための制度設計が始まっている。同協会は、日本には保護区以外にも保全や自然保護教育の拠点として機能している緑地が多く見られることから、国立環境研究所と合同アンケート調査を実施した(調査期間:2018~2020年)。全国の青少年施設、動植物水族館、比較的大きな都市公園、森林公園などの公有施設2,159箇所に対して、野生生物の生育生息の状況や、生物多様性保全・自然保護教育活動の拠点としての活動実態に関する質問を投げかけ、577施設から得た回答を集計・分析した結果、生物多様性を重んじる区画を有する施設は4割におよび、「潜在的な保護地域としての価値」の高さが示唆された。一方、保全・教育活動をとても重視していると回答した施設は2割程度にとどまった。新たな政策誘導(法律の整備・改訂や、認定制度づくりなど)が必要であるという。
情報源 |
(公財)日本自然保護協会 自然の守り手を増やす
〔参考〕国立環境研究所 国環研ニュース39巻 |
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機関 | (公財)日本自然保護協会 国立環境研究所 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 国立環境研究所 | 都市公園 | 愛知目標 | 日本自然保護協会 | 生物多様性保全 | アンケート調査 | OECMs | 自然保護教育 | 青少年施設 | 森林公園 |
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