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 新たな保全地域どうする?アンケートから見えた多様な候補地

発表日:2022.12.14


  (公財)日本自然保護協会は、全国にどのようなOECM(Other Effective area based Conservation Measures)の潜在的な候補地があるか、自然共生サイトへの登録の際の障壁となることは何かを明らかにするため、全国の会員や協力者へのアンケート調査を実施した(調査期間:2022年6月~10月、回答数:206件)。生物多様性の新たな保全地域のしくみとして「OECM」が注目されているという。この言葉は、名古屋で開かれた生物多様性条約締約国会議(COP10)で、愛知目標11を作り上げる時に生まれたもので、「保護地域ではないが、効果的な保全が行われている場」を指す。調査の結果、OECM候補地の土地利用タイプは、農地・林地(44%)、都市公園(25%)の順に多く、その他、5%以下のカテゴリ(社寺林、企業緑地、大学の緑地、河川敷など)も多く存在した。また、特徴的な調査結果として、自然環境が残されている緑地の広さについて、「10ha未満」との回答が最も多く全体の49%を占めた。この結果は、現在自然共生サイトの候補地のほとんどが企業緑地となっているが、農地や森林を所有する多様な所有者へ呼びかけを行う必要がある事を示しており、新たな制度設計が必要であると考えられるとのこと。また、自然共生サイト登録の最も大きな障壁となりそうな事項は「利用・管理に関する計画や文章の有無」であることなどが分かったという。

情報源 (公財)日本自然保護協会 自然で地域を元気にする
機関 (公財)日本自然保護協会
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 農地 | COP10 | 都市公園 | 林地 | 日本自然保護協会 | アンケート調査 | OECM | 自然共生サイト | 社寺林
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