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 琉球大、「30by30」国内施策の方向性を裏付け

発表日:2021.09.22


  琉球大学は、自然保護区(PA: Protected Area)の緊急拡大に関する国際イニシアチブ「30by30」の実効性を評価し、愛知目標に掲げられた「その他の効果的な地域をベースとする手段(OECMs)」が鍵となることを明らかにした。同大学は、大学発ベンチャーと連携し、マクロ生態学とシステム化保全計画学の観点から生物多様性保全政策の定量的な評価などに取り組んでいる。今回、「30by30」をめぐる諸外国の動きや、本邦における環境大臣発表等を受け、国内の維管束植物と脊椎動物(哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類)、サンゴ等の種分布を網羅的に収集・整理した「日本の生物多様性地図化プロジェクト(J-BMP)」のデータセットを用いて、生物絶滅の最小化と生物種の豊かさを保つ観点から、地域ごとの保全優先度ランクを可視化した。その結果、琉球諸島をはじめとする保全優先地域が明らかになり、国立公園などの既存PAのなかにも貢献度が比較的低いエリアが分布していることが分かった。また、既存PAによる特定種の絶滅リスク低減効果は認められたが、それらの拡大による飛躍的な効果増大は期待できないことが判明した。里山や農地などの接続・ネットワーク化による希少種の保全を組み合わせた、官民一体となった施策の推進が求められるという。

情報源 琉球大学 お知らせ(Research Contents)
機関 琉球大学
分野 自然環境
キーワード 里山 | 国立公園 | 自然保護区 | 生物多様性保全 | 琉球諸島 | OECMs | 30by30 | マクロ生態学保全学 | 日本の生物多様性地図化プロジェクト | 絶滅リスク低減効果
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