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 東北大など、海水域における環境DNAオンサイト分析手法を開発

発表日:2021.05.21


  東北大学や米国海軍研究所・スミソニアン国立自然史博物館に籍を置く研究者が率いる学際的研究チームは、携帯式シーケンサー(Oxford Nanopore製)等を用いて海水中の環境DNAを現場で分析する手法(以下「FeDS: Fieldable Environmental DNA Sequencing」)を確立した。同研究チームは、少量の原水サンプル等から簡便かつ大量に塩基配列データを取得できる「環境DNA」調査の有効性を踏まえ、よりリアルタイムで環境DNAを評価できるFeDSキットを試作した。アメリカ合衆国フロリダ州にある列島Florida Keysのマングローブ林で海水サンプルを採取し、濾過した後にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるDNA増幅を行い、携帯式シーケンサーに注入するといった流れで、専用ソフトウェアとデータベースがインストールされているノートPCを用いて塩基配列を分析したところ、53種のクラゲを判別することに成功した。インターネットに接続できない環境下でもメタバーコーディングの全過程を実施することが可能で、調査地に棲息する毒クラゲや希少種も識別できたことから、ターゲット種の有無をリアルタイムで発信するアプリ開発への応用などが期待できるという。

情報源 東北大学 プレスリリース・研究成果
機関 東北大学 Oxford Nanopore
分野 自然環境
キーワード PCR | 希少種 | フロリダ州 | マングローブ林 | 携帯式シーケンサー | 塩基配列データ | Florida Keys | メタバーコーディング | 毒クラゲ | ターゲット種
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