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 国交省、気候変動を考慮した河川整備基本方針に見直し・新宮川と五ヶ瀬川水系

  国土交通省は、「新宮川水系河川整備基本方針」及び「五ヶ瀬川水系河川整備基本方針」について気候変動の影響による降雨量の増大を考慮し、流域治水の観点も踏まえた全国初の見直しを行ったと発表した。同省は、近年の水災害の頻発に加え、気候変動の影響による更なる激甚化の予測を踏まえ、治水計画を、過去の降雨実績に基づくものから気候変動の影響を考慮したものへと見直し、抜本的な治水対策を推進するとしており、その第一弾として、新宮川水系及び五ヶ瀬川水系の河川整備基本方針の見直しを行った。両水系では、現行の河川整備基本方針で定めた「目標流量」を上回る洪水流量を記録したため、長期的な河川整備の方針を、気候変動の影響を考慮したものに見直す必要があった。具体的には、将来の降雨量の増加(1.1倍)を見込み、堤防やダム等の施設で氾濫を防止するとして定めたハード整備の目標流量(基本高水)を設定した。治水対策として、新宮川水系では、利水ダム群の治水への活用、濁水対策の強化、河道掘削の強化とその掘削土の地域防災対策への活用、土地利用と一体となった輪中堤の整備・保全に考慮した。五ヶ瀬川水系では、アユの産卵場保全等を考慮した河川整備、霞堤の整備・保全、河川整備と一体となったまちづくりの推進等を定めた。同省では、見直した基本方針に基づいて流域治水の対策を強化し、安全・安心な地域づくりに取り組み、他の一級水系についても河川整備基本方針の見直しを速やかに行うとという。