環境省は、「(仮称)北薩風力発電事業環境影響評価準備書」に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。同事業は、(株)ユーラスエナジーホールディングスが、鹿児島県(阿久根市、出水市、薩摩川内市、薩摩郡さつま町)において出力10万kW級の風力発電所(4,300kW×25基)を設置するもの。今回の環境大臣意見では、1)土捨場を設置する場合には、適切な設計・施工方法を検討することにより、水環境、植物及び生態系等への影響を極力回避又は低減し、それでもなお、環境への負荷を十分に低減できない場合は、土捨場の設置を取りやめること、2)クマタカの風力発電設備への衝突事故や移動の阻害等による影響を回避又は極力低減するために、風力発電設備の設置の取りやめや配置の変更を検討することを求めている。今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。