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 オムロン上海工場、 中国が国際標準化を目指す規格にマッチ

発表日:2023.08.09


  オムロン(株)は、ファクトリーオートメーション(FA)事業カンパニー傘下の上海工場が「2022年度国家グリーン工場」に認定されたと報じた。同社は中国・上海における事業展開を図り、2005年に3つの単品種生産ラインを構築した。それらを統合したのがオムロン上海工場の母体。同工場では一貫して“市場としての中国”を意識したモノづくりを行われている。中国全土の需要増加(出荷量ベースで約5割)に伴う規模拡大に加え、R&D機能を兼ね備えることで、製品ニーズの多様化に応えてきた。また、産業用ロボットの導入を積極的に進め、製造拠点としての先進性を訴求しつつ、デジタルトランスフォーメーション(DX)提案活動に活かしている。一方、中国政府は「一帯一路」構想をはじめ、 “海外でも通用する産業の育成・強化”を明確に打ち出している。2015年に公表された「中国製造2025」には、単なる大量生産型の製造業ではなく、高品質・IoT・製造過程における環境負荷の低減等を重視した産業への移行を求める基本戦略が明記されている。「国家グリーン工場」はそうした流れを汲む認定制度で、環境に配慮した製造モデルを推進するもの。審査においては、中国の製造業の発展に寄与するといった観点に加え、国家標準規格(GB: Guo jia Biao zhun)に定められた7つの要件が評価される(基本要求、インフラ、マネジメントシステム、エネルギー資源の投入、製品、環境排出、総合業績)。同社は、エネルギー見える化システムの導入をはじめ、生産性と省エネルギーを両立する製造現場の具現化が高く評価されたと見ている。オムロン中国マネジメントセンタの取締役兼ゼネラルマネージャーは、スマート製造革新と製造業における低炭素化の先進事例として認知された、と補足している。今回の認定取得を契機として、中国製造2025のキーワードである「デジタル化」の推進に貢献し、中国・上海における脱炭素化を加速するという。

情報源 オムロン(株) Topics
機関 オムロン(株)
分野 環境総合
キーワード 上海 | EMS | 産業用ロボット | DX | 脱炭素ソリューション | 制御機器 | ファクトリーオートメーション | FA | 国家グリーン工場 | 中国製造2025
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