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 行きはコメ・帰りはカップライス、あのスキームがサプライチェーン最適化のモデルに!

発表日:2024.07.17


  復路で別の荷物を積み込み、出発点に戻る「ラウンド輸送」は、区間全体の積載率を高め、ドライバーの負担軽減につながる。また、CO2排出量の削減効果も期待できることから、低炭素化対策の一環として導入する企業も少なくない。今回、日清食品と全国農業協同組合連合会(JA全農)の「調達物流と製品物流を組み合わせたラウンド輸送」スキームが「サプライチェーン イノベーション大賞2024」(主催:経済産業省)の優秀賞を受賞した。 ―――両者の間には、以前から即席食品の原材料や国産原料米などの取引実績があった。「物流の2024年問題」が社会的に注目され、従来の取引や物流の持続に懸念が生じたことから、2022年に日清食品はJA全農に物流アライアンスの可能性を打診した。2023年に入り、両者は事業コンセプト(日本の「食」と「農」を応援し、新しい価値を創出することで、生産者や消費者など「食」と「農」にかかわるすべての人々のWell-beingを実現する)を共有し、本スキームのトライアル(共同実証)を経て、2023年11月、本格的な運行に移行した。売り手と買い手の立場が入れ替わる取引において、相互の利害関係や組織の垣根を超えた垂直連携を実現したことが、新規性・創造性の評価ポイントになったという。本スキームの導入により、ドライバーの拘束時間は7%ダウンし、積載率は9%アップした。また、トラックの台数削減により、往路・復路のCO2排出量は17%ダウンした。そうした定量的な効果などは事業の継続性や課題克服性の評価につながったと見られる。さらに、「物流の2024年問題」に係る報道において、先進的な課題克服事例として広く紹介されたことも功を奏したという。

情報源 日清食品 プレスリリース
JA全農 ニュース
機関 日清食品(株) JA全農
分野 環境総合
キーワード ラウンド輸送 | 低炭素化 | CO2排出量削減 | 積載率 | ドライバー負担 | サプライチェーンイノベーション大賞 | 物流の2024年問題 | 物流アライアンス | 垂直連携
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