新潟県は、令和5年11月の大気中のトリクロロエチレン濃度が基準値を超過した事案を発表した。トリクロロエチレンとは有機塩素化合物の一種。脂肪を浮かす効果があるため、ドライクリーニングや半導体製造の洗浄剤として1980年代ごろまでは利用されていた。しかし、発がん性が判明したため、現在ではほとんど使われなくなっている。同県では県央地域の3地点で、大気中のトリクロロエチレンのモニタリング調査を毎月実施しており、11月の調査の結果、2地点で基準値を超えて検出。調査地点周辺のトリクロロエチレン使用事業所に立入検査を実施ししたが、異常等の確認はなかった。調査結果としては、燕市燕において、基準値130μg/㎥のところ、400μg/㎥を観測。燕市蔵関で150μg/㎥を観測した。トリクロロエチレンの環境基準は年平均値(12回測定)と比較して評価するもので、今回の結果をもって直ちに健康に影響が出るものではないという。なお、昨年度は、全3地点で環境基準を達成している。同県では、引き続き調査を行うとともに、立入検査による指導・助言及びセミナーの開催などを通じて、ガイドライン等による排出抑制の取組及び国や市の支援制度を周知する。また、ガイドライン等の排出抑制の取組事項の履行状況を確認するため、立入検査を強化し、適合した事業所を公表する取組を開始する。
情報源 |
新潟県 報道発表資料
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機関 | 新潟県 |
分野 |
大気環境 |
キーワード | トリクロロエチレン | 大気汚染 | ガイドライン | 新潟県 | 発がん性 | 排出抑制 | 立入検査 | 燕市 | ドライクリーニング |
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