環境省は、令和6年度「夏の星空観察におけるデジタルカメラによる夜空の明るさ調査」の結果を発表した。この調査は、光害や大気汚染の防止、環境保全の重要性を啓発するために実施されており、全国各地の参加者が撮影した天頂付近の星空の画像データを用いて「夜空の明るさ」を評価するもの。今年度は8月24日から9月6日まで画像データを収集し、8月24日から9月27日までの解析結果が報告された。──調査結果によると、データ投稿総数は507件で、そのうち有効データは471件であった。継続観察登録地点からのデータ投稿総数は245件で、有効データは231件であった。夜空の明るさの等級別では、21等級以上の暗い夜空が111件、20等級以上21未満が177件、19等級以上20未満が93件、18等級以上19未満が34件、17等級以上18未満が40件、17等級未満が16件であった。特に、天の川の複雑な構造が確認できる21等級以上の夜空が多く観測された。──今後、環境省はこの調査結果を地域における光害や大気汚染の状態に関する啓発材料として積極的に活用する予定を示している。星空観察が地域資源として観光や教育に活用されることで、地域活性化への貢献も期待され、継続的なデータの蓄積により、より精度の高い環境保全対策が講じられることが期待される。