大林組とニュージーランドのTuaropaki Trustが共同設立した事業会社Halcyon Green Hydrogen Limitedは、6月10日にオークランド近郊ウィリでグリーン水素高速充填施設の営業を開始した。ウィリは物流施設が集積する地域で、オークランド空港まで7km、オークランド中心部まで30kmという至近距離に位置する。これにより、燃料電池車をはじめとする車両用燃料に加え、将来の水素燃料航空機の需要にも対応できる。導入された高速充填装置はオーストラリアのH2H Energy社製で、大型車両の充填時間を約15分に短縮する。さらに、装置はコンテナ式のため移設が容易という特長がある。供給される水素は、大林組とTuaropaki Trustの合弁会社Halcyon Power Limitedがタウポで所有する地熱発電由来のグリーン水素である。この施設は、グリーン水素を供給し高速充填装置を備えたニュージーランド初の営業施設となる。今後、敷地内で水素製造設備の建設を進め、製造から充填までを一気通貫で行う計画だ。Halcyon Powerのグリーン水素製造施設と相互に機能させることで、ニュージーランド北島におけるグリーン水素サプライチェーンの構築に取り組む。
