気象解析・予報技術を活用したコンテンツ企画のスタートアップ企業・BlueWX(東京都港区)は、投資開発会社4社の支援を受けて、高精度な乱気流・風予測ソリューションの開発を本格始動する。リード投資家は東京大学協創プラットフォーム開発で、ANAホールディングス、慶應イノベーション・イニシアティブほか1社がBlueWXのビジョンに着目し、1.2億円を投じる。BlueWXにとっては、成長の初期段階で行う資金調達の第一ラウンド(シリーズA資金調達)に相当する。同社が確立を目指す技術は、慶應義塾大学とANAホールディングスと共同開発した乱気流予測モデルをベースとするもの。このモデルは既に、従来の予測データと比べて約2.7倍の高精度を実現しており、ANAグループのパイロットを対象としたトライアル運用を通じて精度が確認されている。今回の資金は、予測モデルの機能強化および人材採用に活用される予定だ。航空業界の安全運航、燃料消費・CO2排出削減、コスト削減に大きく貢献することが期待されている。──投資家からのコメントも寄せられており、東京大学協創プラットフォーム開発の古川氏は「BlueWX社は、航空業界を中心に、世界のモビリティ業界におけるGXに大きく貢献するトップランナーになると考えている」と述べている。また、ANAホールディングスの津田氏は「乱気流予測にとどまらない気象予測全般の精度向上や、航空機にとどまらないモビリティー全般の安全性向上につながる、画期的なソリューションを提供し続けてくれることを期待している」と述べている。