NTTファシリティーズとデロイト トーマツ コンサルティングは、省エネ建築物の新築・改修による効果の定量化ロジックを更新した。両社は、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)プランナーとしての経験と、カーボンニュートラルに関する包括支援の知見を持ち寄り、2023年4月から省エネ建築物のエネルギー・光熱費削減以外の効果を定量評価する手法の開発に取り組んできた。2023年12月に「Non-Energy Benefits(NEBs)」という概念を整理しつつ、12項目を体系化した評価ロジックを考案した。──そのうち8項目については既に公開していたが、今回新たに「地域貢献・ブランディング」「環境認証・格付の取得」「社内啓発」「資金調達」の4項目の定量化ロジックを作成し、全12指標を整備・策定した。──今回の指標整備により、多くの建物においてNEBsの定量評価が可能となり、省エネ建築物のエネルギー・光熱費削減効果と環境負荷低減以外の価値を精緻化に迫ることができた。今後はテナントビルや商業施設などにも適用可能な指標を作成し、従業員のウェルビーイング向上やScope3のCO2排出量削減の定量評価も試みるという。