ジモティーとブックオフグループホールディングスは、神奈川県相模原市と連携し、地域発のリユース促進を目的とした三者協働の取り組みを開始した。ジモティーが運営する「ジモティースポット相模原」に持ち込まれた不要品のうち、地域内でのマッチングに至らなかった品物をブックオフが回収し、同社の海外店舗「Jalan Jalan Japan」を通じて再流通させることで、国内外におけるリユースの輪を広げるという。
「ジモティースポット」は、地域住民が不要品を持ち込み、譲渡希望者と受け取り希望者をマッチングする仕組みである。2025年4月の開設から2カ月間で約29,000品が持ち込まれ、うち約23,000品がリユースされた。これにより、約73トンの廃棄物削減効果が試算されている。最も多く持ち込まれた品目は食器・生活雑貨であり、次いで衣類、趣味・スポーツ用品が続いた。――ジモティーは2022年12月に相模原市と連携協定を締結しており、今回の三者連携はその延長線上にある。
ブックオフは2021年から相模原市と協定を結んでおり、広範な商材の取り扱い実績を背景に今回の連携に至った。ブックオフが引き取る品物は、国内で販売機会に恵まれなかったもののうち、状態が良く、海外市場で需要が見込まれる食器・スポーツ用品・雑貨などである。これらはマレーシアやカザフスタンに展開する「Jalan Jalan Japan」で販売される。
ジモティーは地域密着型のリユース拠点としての役割と、相模原市との既存連携を強調しており、国内でのマッチングを主軸に据えている。一方、ブックオフは「国境を超えた循環型社会の実現」や「すてない社会」の理念を前面に押し出し、海外展開によるリユースの拡張性を強調している。今回の三者連携は、複数の企業がそれぞれの得意分野を融合しつつ、地域資源の有効活用と廃棄物削減を両立させる新たなモデルとして注目される。